ガッチャマンF エピソードガイド1
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第1話「新たなる暗雲」 評価=★★★(^_^)

 先の戦いで総裁Xの計略により破壊された世界の国々だが、確実に復興を遂げつつあった。スナック・ジュンで平和な一時を過ごすケン、ジュン、ジンペイ、リュウ。けれどサイボーグであるジョーは体内のブラックボックスが解明されずベッド上で死を待つ身となっていた。
 その頃イーロッパのとある城で、世界的マフィアの一団であるエゴボスラーファミリーの総会がとり行われており、その席で総統のエゴボスラー伯爵は世界征服を宣言、世界に向け進軍を開始する。ISOは直ちに対策会議を開く。エゴボスラーは南部にISOの降伏を迫る。ケンは直ぐに出動すると言うが、南部は科学忍者隊の敵は科学を悪用する者だけだと出動を許可しない。それでもケンはニュー・ゴッドフェニックスで出動、他の三人も同乗する。そしてエゴボスラーファミリーの戦車軍と交戦。そのただ中に地中より巨大な鉄獣が出現ニュー・ゴッドフェニックスに襲いかかる。応戦するニュー・ゴッドフェニックスだが鉄獣のパワーには歯が立たず大破してしまう。そこに総裁Zと名乗る要塞のようなメカが現れる。

●コメント●
 状況説明話なので
面白くない。なのでというか、第一話で状況説明が必要なのは当たり前だし、やろうと思えばもっと面白く作れるハズだ(見よ、戦隊シリーズの器用なこと。まぁ毎年やってればコツも掴むだろうが)。誰が悪いのかは知らないが、とにかく面白くない。理由は二つ考えられる。一つは、第一話に限らずだがFはミリタリー色の濃い設定にしてあるため、状況といえば戦車でドドーッと進軍だの兵士がドカドカ行進だのという描写が続き、画面が殺伐としてしまい味気ないからだと思う。もう一つは基本設定やキャラクターの立場、性格等の説明不足である。これは要するにFが2の続編的扱いのため(実際放映は2から連続していたので)、改めて説明の必要はないと思ったのだろう。そうだとしてもスナック・ジュンのシーンなど、描写が通り一片でケン達の想いがちっとも伝わって来ない。「ようやく訪れた平和をかみしめつつ、ジョーを心配している」という大切なシーンなのに台無しである。キャラクター描写にもう少し手をかけてくれないと、いくらケンがいい男でも、それだけでは感情移入できないというものだ。せめて、どうしてジョーが死にそうなのかぐらい、ナレーションじゃなく画面で説明して欲しかった。
 その上
ニュー・ゴッド・フェニックス弱すぎ。あれは鉄獣がものすご〜〜く強いと言いたいのだろうが、どう見ても忍者隊が弱いという風にしか見えない。そもそもヒーローがやられるという事は一大事なのだ。一つのドラマなのだ。マジンガー対暗黒大将軍を見ろ。それをこんなに軽薄な作りにして私は悲しい。以上のことは、おそらく脚本(台詞と構成)のせいだと思う。実は演出(コンテ)はすごく良かったりするのた。ケンがブラインドを開けるあのクサイ…いや凝った演出も有るし。ちなみに真下さんである。それから画もキレイだった。
 エゴボスラーの描写は良い。さすがに始めて出るキャラクターなので少しは考えたようだ。エゴボスラーが総会の直前自室にいるシーシなどは、部屋の内装、仮面、ブランデー(ホントはワインらしい)カッツェとゲルザドラの写真(これは笑える、ブロマイドか?)などでエゴボスラーがどういう人物なのか推測できる。コンテの段階で考えたのかも知れない。

●乙女の妄想(^ ^;)●
 ジョーは生きる目的を失っていた。だが、これからとても大きな生きる(戦う)目的を見いだしていく事になる訳だ。それがFにおける二人のストーリーなのだ。病室(?)の二人の描写は、そんなFの第一話に相応しい迷…いえ名シーンである。この時のケンは台詞はクサかったが、普通のどこにでもいる青年のように描かれていて良い。
ジョーを見つめる青い瞳が素敵。毎回こんな調子で来られちゃジョーもたまらんわね。

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第2話「登場!ガッチャスパルタン」 評価=★★(-_-)

 メカブレーンである総裁Zの体内へ呼び込まれたエゴボスラーはZの目的が地球征服であることを聞かされる。Zは鉄獣を製造する資材と操縦する人間が必要だといいエゴボスラーに協力を求める。エゴボスラーはZと手を組む事を決め、エゴボスラーファミリーはギャラクターを襲名する。鉄獣を使い更なる深軍を行うギャラクター。
 負傷した(#1)ケン達4人はISOの鴨技師長に救出され秘密基地の中にいた。そこで鴨はケン達に新しいメカと武器の説明をする。しかし説明途中でケンは新メカを動かし出動してしまう。他の3人も後を追い出動。
 南部はジョーのブラックボックスの解明を続けていた。そこヘギャラクターが現れケン達が出動したと連絡が入り南部は部屋を出る。通信を聞いたジョーは愕然となる。
 ケン達はGメカで鉄獣を相手にするがG2号機がないため合体できず苦戦する。ケンがG1号機で鉄獣に体当たりしようとした時G2号機が現れる。ジョーが衰弱した体を推して出動したのだ。5機はガッチャスパルタンに合体。鉄獣ははガッチャマンフェンサーで倒される。

●コメント●
 ♯1同様、設定の描写に追われてそれだけで一話終わっている。話を進めなきゃなんない為、ジョーがあんな体を押して参戦しても誰も大丈夫かの一言も言ってくれない、
気の毒な話だ。ラストは脳天気に終わっているがある意味Fらしくて悪くないと思う。
 演出(コンテ)はなかなか良い。鉄獣とGメカの戦闘シーシなどスピーディでカッコイイし爆発も迫力あって良い(バンクだろうけど)。ここまで頑張ったんだからGメカの発進シーンは…うーん、もーちょっとカッコ良く描いてくれよー。これから毎回使うんだからリキ入れて毎回見たくなるような(例えばマジーンゴー!とかトライダー発進!とかみたいな)画にして欲しかったのだが。それともメカ自体あのデザインなので、それは無理というものだろうか。BGMはとってもかっこいいのに…。
 総裁Zの未知の能力や驚異的なパワーを見せつけられても、臆することなく逆に利用してやろうと考えるエゴボスラーは、なかなか肝が座っていて良い。
悪役としては立派である。対するケンは相変わらずイケイケな奴である。技師長の話は全然聞いてない、それも堂々と聞いてなくてあのシーンは凄く可笑しい。実は好きなシーンなのだ(^ ^)。とは言えメカ戦ではすぐ体当たりするし、少しは脳ミソ使わんかい!と言いたくなるのも事実。南部はこんな奴に全指揮権を任せたりしていいのか!? まあ、だからFが面白いのであるが。

●乙女の妄想(^ ^;)●
 ブラックボックスを解明している南部に「時問の無駄です」などと死を待つような言葉を口にするジョーだが、その時
心を過る面影が…(以下♯1の乙女の妄想を参照)。そこへタイミング良くギャラクター出現の連格が入るのであった。ケンが危ない! ちゃんちゃん。

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第3話「汚されたオアシス」 評価=★★(-_-)

 アネスト山脈の小さな村がギャラクタ−に占拠された。周囲十四キロ四方に水のないこの地域を進軍する為、唯一オアシスのあるこの村が補給基地にされたのだった。
 科学忍者隊はギャラクターの進軍を阻止するためオアシス爆破の任務を受ける。ケンとジュンは高性能爆弾を持って村へ潜入するがギャラクターに見つかりそうになり村の老人(村長)に助けられる。村長は二人を村の教会へ案内する。そこには村の人々が監禁されていて皆衰弱していた。ケン達の目的を知った村長は、オアシスは村人のものだから爆被させないと言う。事情を知ったケンはオアシスの奪回を提案する。村長は替成するが村人はギャラクターの反撃を恐れる。
 ケンとジュンはまず補給用トラックと戦車を爆破、オアシスは村人の手に戻った。だがギャラクターの反撃に備え村人に避難するよう言うケンに対し、村長は村を捨てる事はできないと言う。村を守るため共に戦う事を決意するケンと村長。
 ケン達は再び現れたギャラクターと戦うが村長はケンペラーの銃弾に倒れる。それを見た村人達は村長を死なせるわけにはいかないと銃を手に立ち上がる。怒ったケンは単身ギャラクターの戦車群に突進。ジョー達もGメカで応戦しギャラクターは退散する。村には国連軍が入る事になった。

●コメント●
 これは
ヘンな話だ。AパートとBパート別の人が作ったんじゃ…と思うくらい差がある。Aパートは台詞もいい、動きもいい、ケンもかっこいい(老人に助けられるのはマヌケだがそれ以外はかっこいい)。一体これからどんな風にドラマが盛り上がるのかなー、ワクワク(^o^)と思ったら…ありゃ〜〜〜?であった。
 平和のためと言われても忍者隊にオアシスを破壊されれば村人たちは難民になってしまう。村長のかたくなとも思える意志の根底には難民の耐え難いみじめな体験があったのだろう。と彼の気持ちはわかるけど、ちょっと自分本意ずぎないか? その上ケンはいちいち村長の言いなりだし。そもそも
テーマが重すぎてFでこういう難しい話をやろうとするのが間違いである。例えるなら、普段食べた事のないご馳走を食べたもんで消化不良で下痢ピーになってしまったみたいな話ですごく不快だ。
 ケンは「戦いに子供たちをまきこむなど許すわけにはいかない!」とギャラクターに怒ってたが、まきこんだのは他でもない
あんたや〜〜〜っ! …マヌケである。
 レスラーコマンドと5人が戦うシーンははっきり言って
弱すぎるぞ。延々やられまくった挙げ句「弱点は目よ!」もっと早くわかれ〜〜〜っ! て実はこれ見せ場のアクションシーンだったのね。忍者隊があまりに弱いからラストまで気が付かなかったわ。
 ギャラクターの目的は解ったような解らない様な…エゴボスラーのたたみかける様な台詞の迫力で何だか納得できてしまったからいいか。演出と中田さんの力?(ちなみにAパート)

●乙女の妄想(^ ^;)●
 「気をつけて行けよ」byジョー。もちろんケンに向かって言うのだが、このさりげない言い方がすごく自然でいい。ラスト、ケンが突っ走ったんでもーあわててフォローしに行くジョー。ほとんど
「俺がついていないと」状態(事実)。あーんなに何をやっても怒らず、許してくれて、フォローしてくれる(諦められてる感じもあるが)人がいるケンって幸せ者ねー。でもあまり自覚がないのがケンらしい可愛いとこなのであった。

※脚本が酒井さんのせいかキャシャーンのような話である。

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第4話「アイアンコマンドの挑戦」 評価=★★★(^_^)

 パーロン鳥は突如ギャラクターに襲撃される。マリアベス女王は降伏しエゴボスラーはパーロン島を侵略基地とした。その事は南部から科学忍者隊に知らされ、ケンの提案でパーロン島に忍び込みエゴボスラーを一気に仕留める作戦を立てる。
 島に接近した科学忍者隊にケンペラーは島民を人質にし近づけば殺すと告げる。そこでケン一人がG1号機で秘かに海中から潜入。しかしケンペラーに発見されアイアンコマンドの攻撃に海に転落する。
 エゴボスラーはパーロン島占領記念パーティを開いていた。パーティは華やかに進行し、エゴボスラ−にケーキが送られる。だがケーキの中から海に落ちたはずのケンが現れる。5人がエゴボスラーを目前にした時宮殿が崩れ鉄獣が出現する。ケン達はガッチャスパルタンで迎え撃ちハイパーシュートでこれを倒す。エゴボスラーはパーロン島を諦め退却。島に再び平和が訪れる。

●コメント●
 とにかくこれは快作…いえ
怪作。もう笑いなくしては見れない。お腹がよじれそうになるくらい楽しい。これもFの大きな醍醐味の一つである。ちなみに画キレイである。
 特筆すべきはやはりケンだろう、島に無事潜入したのは良かったが、ジョーと交信している間に
敵に包囲されていた! その上思い切り弱かった! あっさり海へ転落!(わざと落ちたとは思えない) 更にケーキの中から登場! エゴボスラーにエラソーな事を言っているが、海に落ちて仲間に助けられるようなリーダーに言われても…である。ケンはあの時ジョー達に助けられたのである。何故なら先に島に潜入したケンが「大丈夫だ」と連絡したため、ジョー達は同じルートで海中を進んでいたのだ。そこヘケンがおっこってきたのである。想像すると実にマヌケだ。その上テーブルをガッチャマンフェンサーでまっ二つ(?) 「見事だ」byエゴボスラーって、あんた大道芸人か? さあ鉄獣が現れたぞ、ガッチャスパルタンで応戦だ…持てよGメカは海に置いてある。そこで鉄獣に追っかけられながらひたすら海まで走る五人! かっこよくなーい。リュウをガッチャスパルタンに待機させとくとか流星号みたいに呼べばすぐ飛んでくるとかにしとけよなー、ヒーローなんだから。というかこんな描写をご丁寧にやらなきゃいいんだよなー。とまあこういう楽しいシーンが目白押しなのだ。おっと、ジョーの名台詞もあった。「白い影が五つ揃えば嵐を呼ぶぜ」 どっかで聞いたような…。それに引きかえマリアベス女王の気高く美しいこと! この人だけでも見て損はない。
 Fの世界は、土地や国名は基本的に架空の名称を使っている。たが今回フランス、メキシコ、イタリア、スペイン料理というのが台詞だけだが登場した。Fにはこういう実名の国もあるのだろうか。

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第5話「突撃!わんぱく戦士」 評価=★★★★(^o^)

 科学忍者隊は国際赤十字船の護衛に当たっており、船は難民救援の為カナルという港町に向かっていた。そして今しも難民を乗船させようとした時鉄獣が出現、船は破壊され、難民は全員ギャラクターの奴隷とされた。ケン達はガッチャスパルタンに合体するが、海は鉄獣が発射した機雷で埋め尽くされ、そこで戦えば難民にも被害が及ぶ。ケン達はリュウをガッチャスパルタンに残し引き返したふりをして海中からアクアラングで秘かに港に潜入。そこでギャラクターから逃れた難民の子供たちと出会う。
 ケン達は難民が働かされている工場に、船を使い海の方から侵入する計画を立てるが、それを聞いた子供達は自分たちで救出しようと、ダイナマイトを持って機雷の海に小船で出てしまう。だが工場の傍に上陸した所で、先回りしていたケン達にじっとしているよう釘を刺される。
 無事難民を救出するケン達。一方子供達も工場へ潜入しケンペラーに捕まってしまう。だが子供達が持ち込んだダイナマイトが偶然爆発、難を逃れる。
 ケンペラーは鉄獣を出撃させる。ケン達はガッチャスパルタンで迎え撃ちガッチャマンフェンサーでこれを倒す。難民は無事救出される。

●コメント●
 元気で素直で勇敢な子供達がとってもいい話(^ ^)。 それだけでも
観る価値は充分である。仮タイトルはなんと「少年とオリーブの海」シブい! 決定タイトルと正反対である。もしかして元々はもっとシリアスな話だったのだろうか。「あんた達ホントに科学忍者隊か?」「何だよさっきの戦い方は」「弱すぎるじゃないか」 全くその通りである。この調子だと、この子供違がこれまでのケンの姿を見たら…ケン、ヒーロー廃業である。ところが今回ケンがかっこいいから不思議なのだ。その上マトモな事を言うし、作戦も正しい。一体どうしたんだ? その所為か#3、4、5と、海から潜入するという同じ作戦パターンの話なのだが、ちゃんと成功したのは今回だけである。ケンのマトモな行動のたまものである。おかげでジョーの出番がちっともない。
 前回(#4)
鉄獣に追っかけられたのがこたえたのか、今回はリュウをGスパルタンに残していた。さすがにこれじゃオレ達カッコ良くないゾ、と気付いたのだろう。良かった。
 ところで子供達が危ないマネをしないよう
縄でぐるぐる巻きに縛るケン達だが、きっと発案者はジョーに違いない。そんな気がする。ジョーは画面での活躍シーシが少ない時でも陰の功労者である。やはり忍者隊のサブリーダーはジョーなのだ。

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